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ブームより前に

 NPO法人障害年金支援ネットワークの創立者ともいうべき奈良の社労士青木久馬さんを京都の社労士会年金研究会にお呼びし、レクチャーを依頼したのは15年ぐらい前である。
 まだ、社労士で年金を手がけている者は少ない時分である。わたくしが感心したのは「ボランティアでは続かない。社労士が仕事として取り組まないと。」という点である。
 社会保障、社会福祉の分野では確かにやむにやまれぬ自主活動は多い。障害年金でも特に病院のMSW、PSWの方々の中に非常に詳しい方がいらした。しかし、挫折、消滅も多い。
 障害年金の受給者が手帳取得者の3割程度という現実を変えるのは組織的永続的な活動が必要。そう考えた青木さんは、障害年金代理に社労士が続々参入する前に、現NPOの基礎をつくった。社会保険事務所や公務員に対する評価の点で、意見を異にする部分はあるけれども、この功績は大きいと思う。